もうすこしでブータンに来て5か月、任地に配属されて4か月が経ちます。
今回は、少し早めの定期更新です(笑)
なぜならば、12月より配属先の職業訓練校は冬休みに入ります。
寒冷地のため、冬休みが約2か月ありますが、かわりに夏休みがありません(T_T)
したがいまして、この冬休みを逃すと1年後の冬まで長期の休暇が実質取れなくなりますので、バタバタと旅に出る計画をしている次第です。
12月上旬 ブータン東部へ
12月中旬 ネパールへ
1月上旬 未定
1月下旬 日本?とタイ へ
若い頃から行き当たりばったりの旅しかしてこなかったので、ちゃんと旅程をたてるのが苦手です。
ブータンは国内旅行であっても、また在留外国人であっても事前に宿泊先も含めて政府(イミグレーション)に移動の申請をしなくてはなりません。
(書類こそ自分で書きますが、イミグレーションへの提出などの手続きは、JICA事務所が代行してくれます。)
せっかくなのでブータンすべてを見てまわりたいところですが、実は外国人が旅行で行っていい場所(県)に制限があります。
今回の旅でもかろうじてOKが出たものの、今後は許可が下りないところもあるようです。(ラッキー!?)
また、公共交通機関があまり発達していないブータン、公共交通機関のメインは、各地と首都を結ぶマイクロバスです。(鉄道は走っていません。飛行機はJICAルールで使用禁止です。)
このバスもオンラインでチケットが取れるわけでもなく、僻地にいるとチケットを買いに行くのも大変で、かつ休みで移動する人口が増えても増車されることもないので、旅のスケジュールを組むのはかなり難しいものがあります。
今回は、行く先々の隊員が、協力してチケットを取ってくれました!! さすが協力隊ヽ(^。^)ノ
さてさて、この1か月ですが。。。
さほど活動は出来ておりません^_^;
任地であるブムタンは、11月はチェチュと呼ばれるお祭りが各地で行われるシーズンで、当日は休みになります。
ということで、お休みが増えるため、既に先生方の働きスイッチはお休みモードに切り替えられていました。
実習も減り、夏から作っている土壁づくりに費やす時間が増えました。
ちなみに土壁づくりは、水道の実習でも授業でもありません。学校の外観を良くするため、校長命令で作っています。最低でも週に1日は授業を休んでやるという決まりごとに(ーー;)
ブータンにおける伝統的な工法ではありますが。
材料が無料であっても、費やした時間と労働人数が半端じゃありません。
人件費が無料だからできるけど、配管コースのノルマ分だけで、トータルで約20日、一日15人の生徒を使って。
日本だったら、1日1人10,000円計算でも、300人工、300万円の土壁です。
他の溶接コース、石工コース、木工コースを合わせると。。。。
計算する気にもならないというか、そんな計算してしまうと、馬鹿げている気がしてなりません。
そもそも、人件費がまだまだとてつもなく安い国なので、そういった感覚がないようです。
そういったことも、今後、教えていけたらと思ってます。
ちなみに他にも50人くらい使って、1日かけて石を砕いた道も作りました(・_・;)
岩を運び
端っこに大きめの石をならべるために、掘って、並べて。。。
やじ馬ならぬ やじ犬
ハンマーで砕いて砕いて 並べて並べて。。。
出来上がるのでした(^_^.)
少し話しがそれましたが、11月はお祭りで休みがあり、プライベートで2日程休み、隊員総会で1週間首都に行ったりで、14日間しか学校に行けませんでした。
しかし今後の活動方針について、校長や学校をサポートしている方々と話し合った結果、配管コースだけでなく、全てのコースにおいて、マネージメントや労働安全衛生などを教えていく方向になりました。
もともと、自分からの提案が認められた形で、カリキュラムやテキストもあり、内容は足りてはいないが想定していたよりもそれなりに授業をしていることもあり、全体的に次のステップ、ステージに進むべきだという意見をしました。
というのは、ほぼ出来ていない(知らない)、マネージメントや品質管理、CS、5Sや安全管理など、これらのことを知らなければ、次のステージに行けないし、これらのことを置き去りにこの先の進歩がないことを感じたからです。
残念ながら、ブータン人はおもてなしが得意なのにも関わらず、あまり相手の立場に立って物事を考えたりすることが苦手なようです。
事例で紹介しますと
私が住まわせてもらっている家は、まだ建築中なのですが。
もともと、図面もなければ工程管理もないので、なにもかもがめちゃくちゃです。
建物は2階建てですが、取り急ぎ、私の赴任までに建築が間に合わなかったので、1階廊下にあった2階までの階段を撤去し、1階部分を先行して建築。
まぁ、時間足りなかったんだろうなってくらい、仕上げが悪く、扉という扉はまともに閉まらないし、ロックも出来ない。
無理矢理扉を閉めると、閉じ込められる。
水漏れに至っては、上水下水8割が漏水。
電気の不具合もあり。
結局、全部自分で直しましたが、取り付けた時にちょっと確認してみれば水が漏れるかどうかなどわかるはずなのに、彼らからしてみれば取り付けたら完成なんでしょう。
ほんの少しでも使う人の側に立って考えたらたら、こんなことにはなりません。
また、前回、急に家の建築が再スタートしたことを書きましたが、2階での建築が始まると、砂や土が1階に落ちてきます。布団の上やパソコンの上など、構わずにじゃんじゃん落ちてきます。
↑ こんな感じです
なぜ、そんなに大量の砂や土が落ちてくるかというと、1階の天井板と2階の床板の間に、土を入れるのです。
土は下地の調整と断熱の役割があります。
もちろん、土を敷く前にビニールシートを敷いてはいるのですが、破けている箇所や材料が不足してる箇所、繋ぎ目などから落ちてくるようです。
↑ 床板をはる前
きわめつけは、モルタルを使った壁づくり。
養生をする文化がないので、じゃんじゃん水を使って、そのままじゃんじゃん1階に落ちてきます。
流石に耐えられなくなり、水を漏水させないよう訴えましたが、工法を変更することも養生をすることもなく継続。
ソーリーソーリー、来週には終わるから。。。掃除、手伝おうか? と、大家でもある校長。
えーわ٩(๑òωó๑)۶٩
毎回、彼らが帰ってからは掃除に1時間費やすことに。
また、隊員総会(首都)から帰ってきた翌日も、外構工事をやっていました。
当日はコンクリートを流していました。
自宅の下水は、このコンクリートの上を流れる仕組みです。
つまり、このコンクリートが乾くまでシャワー浴びられず、料理も出来ません。
どうして1週間居ない間にやらなかったの!?
これもまた、住人の都合無視の工事です。
このように、ブータン人が相手の立場に立って考えることが出来ないという現実を、肌で感じることが出来て、ショックもありましたが、今後、変えていくべきところだと思っています。
ただ、ここまで根付いてしまっている感覚を根本から変えるのは難しいとも感じています。ここまでくると、これはひとつの文化なのかもしれません。
ですので、使う人のことを考えて仕事しようね!!
と伝え続けたところで、変わるものかどうかはわかりませんが、生徒1人だけでもいいので、胸に刺さってくれればいいな、と、そんなふうにおおらかに考えてやることにします。
さて、長くなりましたが、この1か月もなんだかんだ楽しかったなヽ(^。^)ノ
最後に、チェチュ(祭り)の写真など!? 、お楽しみください!!
手に持っているのは。。。
ジャンベラカン の はだか踊りの前の踊り
※はだか踊りは、撮影禁止でした
踊ってる横で鬼ごっこ!?
自宅の上空 80m付近から(^_-)-☆
おしまい